漆塗には数多くの特色がありますが、特に次の4つが主なものです。
いずれも漆器の堅牢度を高めるものです。


●丁寧な作業工程

本漆塗の塗上げ工程は実に丁重をきわめたもので、木地ごしらえから上塗りまで29ないし37工程、手数は普通品で75回、極上品では124回にも及びます。


●布着せ

木地の木目、上縁等損傷しやすい箇所へ漆で麻布を貼る仕事で、指先の腹を使い、空気が入らないよう丁寧に付着させます。


●地の粉下地

粒子の粗いものより一辺地粉、二辺地粉、三辺地粉と称し、生漆と調合して使用しますが、粘力をつけるために水引のりを混合します。


●地縁引き

一辺地、二辺地、三辺地の地付の際、角物(膳、重箱、盆類)や丸物(椀類)の下地が剥離破損し易い上縁の地付の上に、桧皮箆で生漆を塗る技法。